SplFileObject::fscanf

(PHP 5 >= 5.1.0, PHP 7, PHP 8)

SplFileObject::fscanfフォーマットに従ってファイルからの入力をパースする

説明

public SplFileObject::fscanf(string $format, mixed &...$vars): mixed

ファイルから 1 行読み込み、sprintf() のドキュメントで説明される規定の format に従って解釈されます。

format 文字列のホワイトスペースはファイルからの行のホワイトスペースとマッチします。このことが意味するのはフォーマット文字列のタブ (\t) でさえも入力ストリームの 1 つのスペース文字とマッチしてしまうということです。

パラメータ

format

0個以上のディレクティブで構成されるフォーマット文字列: 変換結果に直接コピーされる通常文字列 (% は除きます) と、変換仕様。 これらのいずれも、自分が持つパラメータを取得します。

変換の仕様は、以下のプロトタイプに従います: %[argnum$][flags][width][.precision]specifier.

Argnum

何番目の引数を変換の対象にするかを指定するために、 数値の後にドル記号 $ を続けます。

フラグ一覧
フラグ 説明
- 与えられたフィールドの幅を左寄せにします。 右寄せがデフォルトです。
+ 正の数値の前に付ける + 符号です; デフォルトは、負の数にだけマイナスの符号が数値の前に付きます。
(space) スペースに変換される詰め物です。 これがデフォルトです。
0 数値の左側を0埋めします。 s 指定子を使うと、 右側にも0埋めできます。
'(char) 指定された (char) で埋めます。

Width

(最小で)何文字がこの変換結果に含まれるかを数値で指定します。

Precision

ピリオド . の後に数値を続けますが、 その意味は指定子に依存します:

  • e, E, fF 指定子の場合: 小数点の後に表示する桁数 (デフォルトでは、この値は6です)
  • g, G, h, H 指定子の場合: 表示する最大の有効桁数
  • s 指定子の場合: 文字列を切り捨てる時点、つまり、文字列の最大の長さを設定します。

注意: 明示的に精度を指定せず、ピリオドを指定した場合、精度は0として扱われます。

注意: 位置を示す指定子に、PHP_INT_MAX を超える値を指定すると、警告が発生します。

指定子の一覧
指定子 説明
% 文字通り、パーセント文字です。 引数は不要です。
b 引数は数値として扱われ、バイナリ値として表現されます。
c 引数は数値として扱われ、ASCII文字として表現されます。
d 引数は数値として扱われ、(符号付き)小数値として表現されます。
e 引数は科学的記法で表現された値(e.g. 1.2e+2)として扱われます。
E e 指定子に似ていますが、 大文字を使います(e.g. 1.2E+2)
f 引数は小数として扱われ、浮動小数値として表現されます(ロケールを考慮します)。
F 引数は小数として扱われ、浮動小数値として表現されます(ロケールを考慮しません)。
g

汎用フォーマット

P を精度を表す、ゼロでない値とします。 精度が省略された場合、Pの値は6です。 精度に0を指定した場合、Pの値は1になります。 この場合、 E 指定子の変換結果は、 X乗になります。

P > X ≥ −4 の場合、E 指定子の変換結果となり、精度は、P − (X + 1) になります。 そうでない場合、e 指定子の変換結果となり、 精度は、P - 1 になります。

G g 指定子に似ていますが、 Ef を使います。
h g 指定子に似ていますが、 F を使います。 PHP 8.0.0 以降で利用可能です。
H g 指定子に似ていますが、 EF を使います。 PHP 8.0.0 以降で利用可能です。
o 引数は数値として扱われ、8進数値として表現されます。
s 引数は文字列として扱われ、文字列として表現されます。
u 引数は数値として扱われ、符号なし小数値として表現されます。
x 引数は数値として扱われ、16進数値(小文字)として表現されます。
X 引数は数値として扱われ、16進数値(大文字)として表現されます。

警告

c 指定子はパディングと幅を無視します

警告

文字列と width 指定子を、1文字の表現に1バイト以上必要な文字セットと一緒に使おうとすると、 期待しない結果になるかもしれません。

値は、指定子の型に合うように強制されます:

型のハンドリング
指定子
string s
int d, u, c, o, x, X, b
float e, E, f, F, g, G, h, H

vars

オプションの割り当て値。

返り値

このメソッドに渡される引数がひとつしかない場合、処理される値は配列として返されます。そうでなければ、オプションパラメータが渡される場合、メソッドは割り当て値の個数を返します。オプションパラメータは参照渡しでなければなりません。

例1 SplFileObject::fscanf() の例

<?php
$file 
= new SplFileObject("misc.txt");
while (
$userinfo $file->fscanf("%s %s %s")) {
    list (
$name$profession$countrycode) = $userinfo;
    
// $name $profession $countrycode で何かを行う
}
?>

users.txt の内容

javier   argonaut    pe
hiroshi  sculptor    jp
robert   slacker     us
luigi    florist     it

参考

  • fscanf() - フォーマットに基づきファイルからの入力を処理する
  • sscanf() - フォーマット文字列に基づき入力を処理する
  • printf() - フォーマット済みの文字列を出力する
  • sprintf() - フォーマットされた文字列を返す

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